大阪入管暴行事件、韓国人が逆転勝訴
大阪高裁

 大阪入国管理局に収容された30代の韓国人男性が、警備官から暴行を受けたとして国を相手取り慰謝料など約1800万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が1999年12月15日、大阪高裁であった。蒲原範明裁判長は「男性のけがの状況などから、職務行為の範囲を越えた警備官の暴行が認められる」として、男性の請求を棄却した一審・大阪地裁判決を取消し、国に55万円の支払いを命じた。

 男性は1994年6月、超過滞在で大阪入管に収容された。別の男性が暴れたため、複数の警備官が収容室から連れ出したのをきっかけに収容者らが騒ぎ出した。原告男性も連れ出され、事務所で3人の警備官から行き過ぎた制圧行為を受け、右耳の鼓膜を損傷するなどした。

 国側は「暴れる男性を床にうつぶせにしただけ」と主張したが、蒲原裁判長は「右耳の損傷は顔面を殴られたためで、身体にもあざがあった。警備官には、一方的な暴行があった」と判断した。

 しかし後遺症の難聴については訴えが認められず、一部原告側に不満を残した。



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